幼稚園玄関での「実験」について
2014年 06月 11日
6月5日から、慶応の学生の研究に協力して「実験」をしています。
実験の目的と内容川崎ふたば幼稚園と、東京都板橋区の「板橋明星(めいせい)幼稚園」とを映像と音声でつなぎ、子ども同士のコミュニケーションがどのようになっていくかを観察しています。
私としては、幼児期に「グローバル」というのは難しいと思っています。
たとえば私が「アメリカの幼稚園を見に行ってきたよ」というと、子どもたちは「へー、すごいね! で、アメリカって川崎駅より遠いの?」という答えが返ってきたことがあります(笑) 幼児の「世界」はまだとても狭いのです。(距離感も、広がりも)
また、ほかの民族・文化を知る前に、自分たちの文化を知ってしっかりと地に足をつけることのほうが大切で、それがない「グローバル」というのは実感がないものになってしまうと考えています。
でも、他の地域や文化を知ることで、子どもたちが自分のいる「世界」をとらえ直し、自分のこと、自分を取り巻く世界のことを相手に伝えようとしていくのはとてもおもしろい経験だとも思っています。
この実験は「やりながら考え、修正していく」方法をとっています。とても新しい試みなので、子どもたちがどういう反応をするか予測がつかないからです。
ですので、お子さんがおうちでこの実験のことをお話してきたら興味をもって聞いてあげてください。そうすることで、子どもたちの興味も一段と高くなると思います。 また、子どもたちの言葉や、おうちの方の感想などをお聞かせくださると、とても参考になります。
どうかよろしくお願い致します。
できましたらメールでくださると助かります。
futaba@futaba.ed.jp
もちろん紙のメモも大歓迎です!
徳本修くんからのメッセージ
(実験企画運営者:慶應義塾大学大学院修士2年)
はじめまして、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の徳本です。この度は川崎ふたば幼稚園のみなさまにご協力をいただき、先にご説明をいただいた修士論文のための実験を実施させていただいております。
私は今年の10月から実家が営んでいる幼稚園に就職する予定です。その中で私は、人種や民族を超えた様々な文化・価値観を子どもたちに育むグローバルな学習環境を作っていきたいと思い、論文のフィールドを『子どものための環境設計』とさせていただきました。父とのご縁により、小川先生には幼い頃からご指導をいただいてきましたが、今ここで、小川先生と恊働で研究活動に取り組めることを非常に嬉しく思います。
ふたば幼稚園の玄関に突然、大きなスクリーンが置かれて不信に思われたかもしれませんが、何かお気づきの点などがあれば、ご教授をいただけると大変有り難く存じます。距離を隔てた子どもたちが互いにコミュニケーションをとろうとする様子は非常に興味深く、毎日新しい発見があります。もしお時間があれば、お子さまの送迎の際に、少し様子を見ていただけると幸いです。保護者のみなさまのご意見を柔軟に反映することができるのがこの実験の強みですので、現場からのお声以上に参考となるものはございません。
今後ともお世話になりますが、どうぞよろしくお願い致します。
徳本 修
by kfutaba
| 2014-06-11 08:01
| お知らせ